不用大変勧進要文集

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メタデータ / Metadata
資料番号
II-01-006

サブコレクション
石本コレクションII

内容分類
災害

資料分類
鯰絵

年月日
安政2年10月2日

印刷分類
墨一色

備考
II-01-002からII-01-007は6枚続き

資料解説
当時、手紙の案文集(書き方ガイド)は庶民の必携書であった。案文集は、時候の挨拶、病気見舞い、ご機嫌伺い、慶弔時など、さまざまな場面で手紙を書くときに利用されていた。この「不用大変 勧進要文集」は、そんな案文集のもじりである。「地震見舞之文」とあるが、その内容は、もちろん真面目な地震見舞いではなく、地震で倒壊した建物の梁の下敷きになって人々が亡くなったことを手紙文のもじりで記し、いかにもじるか、という部分に主眼が置かれている。地震後に本当に必要とされるのは、真面目な地震見舞いの手紙案文であろうが、やはり、このような遊びの要素が強いものも喜ばれたことがわかる。なお、「大道散人戯案」とあるが、三田村鳶魚の『瓦版のはやり唄』によれば、大道散人は魯文のことであるという。また、絵の横には「念魚画」と記されている。「念」と「魚」を組み合わせれば鯰になるが、鯰絵を描いたという玄魚(梅素亭玄魚)の名のもじりかとも思われる。さらに「念魚画」の下に見える凹凸の字を菱形に組み合わせた印も、玄魚が用いていたものと同じ形をしている。【湯浅淑子】