小説神髓(ショウセツ シンズイ) / 坪内逍遥述.

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メタデータ / Metadata
書名よみ
ショウセツ シンズイ

書誌情報
[東京] : [東亰稗史出版社], 1885.3緒言 2冊 ; 23cm -- 上巻;下巻 注記: 書名及び責任表示は巻頭による ; 和装. 袋綴じ

請求記号
鴎E20:32

画像
書入頁

内容記述
坪内逍遥による文芸理論書。その論旨に対しては、今日まで様々な評価がなされているものの、小説の近代的意味と機能を論じたという点で、日本の小説史にとって記念碑的な評論であることは間違いない。鴎外の書入れは帰朝後、すなわち明治21年(1888)以降のものであろう。有名な一節である「小説の主脳は人情なり、世態風俗これに次ぐ」の部分に、かぎ括弧で印が付されているほか、本文中には、「Fabel」「Drama」「Roman」「Tragödie」など、主としてドイツ語による20箇所の赤色鉛筆の書入れが上巻を中心にある。 鴎外は、明治22年(1889)に、自身はじめての本格的な文学論文「小説論」(『読売新聞』明治22年1月3日掲載。全集22巻には「医学の説より出でたる小説論」として収められている。)を発表しているが、それも、この『小説神髄』を念頭において書かれたとされている。ただ、ゴットシャルの影響を受けた鴎外の「小説論」は、科学と文学の弁別を説くものであり、心理学に引きつけながら、小説の価値を主張しようとする『小説神髄』とは、一線を画するものであった。(神)
関連作品: 「医学の説より出でたる小説論」(全集22巻)
参考文献: 小堀桂一郎『若き日の森鴎外』東京大学出版会,1969年
参考文献: 磯貝英夫『森鴎外−明治二十年代を中心に』明治書院,1979年

区分
和書