Poetik : die Dichtkunst und ihre Technik, vom Standpunkte der Neuzeit / Rudolf von Gottschall.
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メタデータ / Metadata
- 書名よみ
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Poetik : die Dichtkunst und ihre Technik, vom Standpunkte der Neuzeit / Rudolf von Gottschall.
- 書誌情報
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5. durchgesehene und verb. Aufl. Breslau : E. Trewendt, 1882. xvi, 232 p. ; 23 cm. -- 1. Bd.
- 請求記号
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鴎A100:1667
- 画像
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書入頁
- 内容記述
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ルドルフ・フォン・ゴットシャル『詩学』。 ゴットシャルはドイツの作家・劇作家。戯曲・小説・詩などの創作に加え、文芸批評など幅広い分野で多くの著作を残した。鴎外がゴットシャルを精読していたのはミュンヘン時代からベルリン時代にかけてと推定されている。 本書の正式な書名は『詩学~近代的視点から見た文芸とその技法~』(Poetik : die Dichtkunst und ihre Technik vom Standpunkt der Neuzeit)。「詩学」の理論書であり、その内容は文芸の原理的な考察、修辞学、ジャンル論(文芸を「抒情詩」、「叙事詩」(散文文芸を含む)、「演劇」に分類)に及ぶ。鴎外帰国後の初期文芸評論「現代諸家の小説論を読む」「明治二十二年批評家の詩眼」における小説の分類や、「『文学ト自然』ヲ読ム」における立論の依拠文献であり、鴎外の当時の小説観に大きな影響を及ぼした書物だといえる。また、修辞学の箇所では暗喩の実例として「花之白雪」「国家之柱石」と日本語の例を挙げたり、文芸の種類に下線を引いたりと、本書を教科書のようにして使った様子が浮かび上がる。 鴎外が帰国後も本書を参照していたことは書入れからも窺われる。坪内逍遥の『小説神髄』に触発されて著した「現代諸家の小説論を読む」で、鴎外は「春の屋の云く。小説の主脳は人情なり。世態風俗これに次ぐと。ゴツトシヤルの云く。小説の境地は即ち是人生の境地なりと。」と書いている。小堀桂一郎は、これは上巻第2篇第1章『詩における物質世界』(Die poetische Stoffwelt)における “Der Mittelpunkt der Poesie ist der Mensch.”という部分を指したものと推定している。上巻第2篇第3章「理想主義とリアリズム」(Idealismus und Realismus)という章の欄外にある「坪内人間派、小天地主義」という鉛筆のメモを含め、本書の書入れと『小説神髄』のそれには呼応する部分が多い。(河)
関連作品: 「『文学ト自然』ヲ読ム」(全集38巻)
関連作品: 「現代諸家の小説論を読む」(→「今の諸家の小説論を読みて」全集22巻)
関連作品: 「明治二十二年批評家の詩眼」(→「今の批評家の詩眼」全集22巻)
参考文献: 神田孝夫「鴎外初期の文芸評論」(『比較文学研究』4巻1・2号,1957年6月)
参考文献: 小堀桂一郎『若き日の森鴎外』東京大学出版会,1969年
参考文献: 武田勝彦「R・ゴットシャルの経歴と作品」(『鴎外』53号,1993年7月)
- 区分
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洋書
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